みかえりを求めないことが、自分を楽にでき、自分を強くする

　２０代の時はよく見返りを求めたもんです。私はこれだけのことをやってやってるんだ‥、あなたの為に言ってるんだよ‥、おごった後にあいつはおごらんな‥、そうやって見返りをもとめ、自分が思うようにならないと腹を立てる、泣く、悲しむ。そもそも、これは人の為にやってる行為ではない。自分の自己愛（自分に甘く、自分がかわいいのである）が強すぎるからでる言葉。

　10年以上前、高齢者施設で、50床（50人）の高齢者を食堂に誘導する仕事が毎日あり、高齢者をベットから起こし、車いすに乗せ、食堂に車椅子で誘導するとの仕事を毎日していたあの時、私を含め、職員が４人で誘導することが毎日あった。いじめっ子の女がいて、片側の部屋２５人の高齢者を私に一人にやらせ、もう片側２５人の高齢者は、職員３人で食堂に誘導をしていることが度々あったもの。当時は、腹を立てていた自分がいたが、相談できる相手もいない私は、40分程かけて一人でやるしかなかった。日勤なのにまるで夜勤状態だ。でも必死でやるうち、腹を立ててる暇などなく、いつの間にか、汗をながしながら、普通に仕事をこなせ、精神面でも、強くなっていた。「若いうちに苦労は買ってでもしておけ」という言葉が私は好きだ。その苦労は、自分のことしかできないレベルから、２～３人分の力を出せるようになるものだ。それは仕事という枠を超えて、人生そのものにえいきょうする。そんな自分を見てくれる人が自然と増え、私を慕う人が少しづつ増えたことも覚えている。もう昔の職場の話だが、すべての人に通用する話ではないが、強く生きる折れない心の力は、少子化の進む今日、これからより、必要とされる‥と思っている‥。