嘘は必要悪？

　嘘をつくことは社会的に悪とされることが多い。私も嫌い。相談員の仕事で、高齢者で精神疾患を患う方に、配偶者がなくなったケースでは、家族からも、本人がうつ病で自殺願望もあるし、言わないでほしいといわれることもまれにある。確かに本人に日頃から自殺願望があり、そのようなケースなら、傷つけないために、言わないこともありうるが、果たして本人にとって本当にそれでいいのか‥、真実を知らず死んでいくことが善なのか‥心を打たれることがある。専門職としての立場で、家族に真実を伝えた方がいいのでは‥とアプローチすることもある。

　これには、その本人の性格や疾病状況、家族環境等にもよるが、どれが正解という答えはない。そのケースによって、最善の方法を、みんなで話して導き出すしかない。

　おそらく正解に近いというのは、私たちは第三者でありながら、専門職として、その間に立たされ、「う～ん‥」と心を痛めて考えるあげる時間を持ってあげることが、重要（正解？）ではないだろうか…

　日頃のお付き合いで友人、恋人、家族間でもありそうな話でしょう。何も精神疾患だけにとらわれず、自分が犯した罪悪感に対し、あなたはどう判断、どう対応していくのか‥